《 開催概要 》
日本残欠伝
nihon zanketsu den
期間:2022年8年1日-8月31日
場所:フラジャイル博覧会|日本残欠伝(オンライン会場へ)
破れていたり、ホツレていたり、焼けていたり。残欠は「欠点」のあるモノばかりですが、それゆえに想像をかきたてる要素を多分に含んでいます。今回の「日本残欠伝」では、日月堂の佐藤真砂さん、潮音堂の櫨木脩さんの珍しいコレクションを中心に、およそ千年前から数十年前までのあいだに生まれた、ひと欠片のモノたちをご紹介します。この博覧会を通じて、残りものを手にする豊かさと出会っていただけたら本望です。
Message
欠けているもの、傷のあるもの、いますぐ役に立たないもの、本来の役割を失った「残欠」というお題をいただき、この言葉について考えていて気付きました。この25年、古本屋という仕事を通じて扱ってきた商品の多くが、まさしく残欠ではないかと。そうした仕事を続けてきた自分は、古書界における残欠のような存在なのだと。残欠が選んだ残欠という「極めつきの残欠」を、お楽しみいただければ幸いに存じます。
佐藤真砂(日月堂)
一見すると破れていたりホツレていたり焼けていたりなど、、、「欠点」のあるモノばかりですが、愛でるべき要素を多分に含んでいます。文化的背景であったり歴史的背景であったり、外見の愛おしさであったり。今回ご紹介する商品はほんの一欠片のモノたちですが製作当時の空気を充分に纏っています。博覧会を通じて残欠を手にする愉しさを知っていただければ望外の喜びとするところです。
櫨木 脩(潮音堂)
Profile
佐藤真砂(日月堂)
1961年東京生まれ。立教大学経済学部経済学科卒。株式会社パルコ、PRプロダクション等を経て1996年、大岡山(現・目黒線)駅近くで古書店「日月堂(にちげつどう)」を開業。2002年、表参道に移転。床を赤、棚をオレンジ色に塗りこめた4.5坪の店が話題となる。2009年、表参道の同じビル内で現在の店に再度移転。10坪の店舗は火・木・土曜日の週3に限り営業している。扱い中心分野は芸術・美術・デザイン 並びにモダニズム・ 都市文化関係、日欧文化交流に関する歴史・相互影響関係(とくに日仏関係)、 表象文化研究など。1910~30年代を中心として 19世紀末~1960年代頃までに発行・制作された書籍から紙モノまで。
〈店舗情報〉
日月堂
〒107-0062 東京都港区南青山6-1-6
http://www.nichigetu-do.com/
火・木・土曜:12:00~20:00
月・水・金曜:不定休 日曜:定休日
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櫨木 脩(潮音堂)
大学卒業後都内の古美術店で5年間修行後、独立。2017年、銀座一丁目に店舗をオープン。2021年6月には初の企画展「仏教絵画と古写経」、9月には企画展「秋歌」を開催。2022年4月から現住所に移転すると共に移転記念展示会「仏教絵画と古写経II」を開催。主な扱い分野は古写経・古筆切など奈良時代〜江戸時代以前の書や印刷物、仏教絵画、絵巻などの絵画作品。
〈店舗情報〉
潮音堂 東京
〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目5-15 Deux Mille Un Ginza 1F
https://choondo.jp/
不定休
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主催:FRAGILE BOOKS