White fragments / 白の断片
Bibliographic Details
- Title
- White fragments / 白の断片
- Author
- Katsue Kitazono / 北園克衛
- Publisher
- VOU
- Year
- 1973
- Size
- h185 × w155 × d11mm
- Weight
- 200g
- Pages
- 68
- Language
- Japanese / 日本語
- Binding
- Hardcover / ハードカバー
- Printing
- Imai Printing Co. / 今井印刷株式会社
White cover, blue front cover, dark brown endpapers, and red text paper. 白いカバー、青い表紙、焦茶色の見返、赤い本文紙という体裁
一冊の詩
北園の24番目の詩集は、朱色の本文用紙。朱は、見事に白の断片を際立たせている。表紙は朱の反対色である青ときた。カバーだけが少し遠慮がちに白く、題字は少しつぶれたような様子でこちらを見ている、この本は紛れもなく一冊の詩だ。
しあわせについて人が語るとき、まずは「かなしみ」から語りはじめるのではないか。生命について人が語るとき、まずは「死」から語りはじめるだろう。「白の断片」をうたうとき、北園は「朱色」の紙を選んだのである。「本は、詩のように限られた要素で至高の景色を描くことがでないのか」。北園は、この本でそんなささやかで品のある実験を試みたのではないかと推測する。
1960年8月から1965年10月にいたる6年間の詩の実験の結果をあつめた、造型詩集「moonlight night in a bag」につづく24番目の詩集。扉絵の北園克衛の肖像画は仲田好江(1902-1995)の手による。レイアウトは江崎潔が手がけた。
This is the 24th collection of poems following "moonlight night in a bag," a collection of poems in the form of sculptures, which is the result of six years of experiments in poetry from August 1960 to October 1965.