熨斗紙の版木 / Woodblock for gift wrapping
Bibliographic Details
- Title
- Woodblock for gift wrapping / 熨斗紙の版木
- Author
- Anonymous / アノニマス
- Publisher
- Unknown / 不明
- Year
- Unknown / 不明
- Size
- Silver=w275 × h115 × d15mm / Red=w275 × h162 × d15mm
- Weight
- 970g for Two
- Materials
- Hand-carved woodblock for printing / 手彫りの版木
- Edition
- Unique / 一点物
- Condition
- Good
2点一組でセット販売 / Sold in sets of two
五筋の水引を
右紅左白にむすぶ
ひと組のオブジェ。
ある日、古本市場で見つけた「版木」と書かれたダンボール箱から出てきたもの。最初、銀色の1枚が縦位置で目にとまり、シャープな彫りによって成形された、迷いやよどみのない曲線の美しさに目を見張りました。のしの片割れとも気付かず、オブジェとしてちょっと面白いかもと考えながら箱の中味を見ていると朱の版木が出てきて、ようやく、熨斗紙を刷るための版木であることが判明。典型的な用の美であり、作り手・使い手とも無名という点で、工芸品の一種といえるのかも知れません。
版木の横幅が同一で、版木の高さがほぼ活字と同じなので、活版印刷用のプレス機で刷っていた頃のものとも思われます。時代はそれほど古くはなく、戦後すぐの昭和30~40年代頃のものではないかと推測します。位置さえ正しく合せられれば、いまでも手刷で美しい熨斗紙が刷れるはずです。が、本来の役割を一度忘れて、例えば祝いの席を飾るオブジェとして、使ってみるのも面白いのではないかと思います。
Text by 佐藤真砂